古典園芸植物 細辛の世界

四代続けて細辛の栽培、品種作出をやっています。細辛の未来を危惧して、途絶えさせないためにも品種の紹介や栽培方法の情報放出をしていこうと思います。

カンアオイと細辛の違い

カンアオイと細辛、同じもののようですが実は違うんです

私の中でのイメージはフナと金魚

(作出者に言ったら微妙な顔で肯定されましたが)

 

カンアオイとは

野山に自生している、ようは野生種

ウスバサイシンやフタバアオイ、また花の模様がパンダみたいでかわいいパンダアオイ

カンアオイの中の種類です

 

細辛とは

カンアオイから作り出した、完全な人工種

ハマった昔の人たちが、手作業で掛け合わせてこんにちの色々な模様を作り出してきました

なので野生には一切存在しません

 

見分け方

カンアオイは軸が紫っぽく、細辛は軸が緑です

花もカンアオイは紫系で、細辛は緑です

あとは葉の形や模様でも見分けられます

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細辛に見られる緑の軸→青軸(あおじく)

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カンアオイに見られる紫の軸→泥軸

 

 ちなみに野生種であるカンアオイの軸が緑になる可能性は3万ぶんの1だそうです

もし見つけたら・・・すごいことです!

 

実は細辛の中には軸と花が薄い紫になる品種があるんです

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葉桜(はざくら)という品種

写真では分かりづらいですが、軸がうっすらと紫がかっています

今は時期ではないので写真が無いですが花も薄い紫です

 

ちなみに徳川家の家紋、三つ葉葵は、カンアオイの一種であるフタバアオイからきています

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パンダアオイとサカワサイシンを掛け合わせたもの

細辛には無い野性的な葉

細辛ばかりがある中でかわいがられています

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花。鮮やかな紫がきれい

 

megumiio.hatenablog.com