古典園芸植物 細辛の世界

四代続けて細辛の栽培、品種作出をやっています。細辛の未来を危惧して、途絶えさせないためにも品種の紹介や栽培方法の情報放出をしていこうと思います。

そろそろ春支度

とは言ってもちょっとまだ早いんですが

後述の「やらかし」をきっかけに、師匠(父)による棚チェックが入りました

 

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ちょくちょく触ってシナッとなっていたら潅水

(たまにチェックをさぼってクッタリ)

そんな感じの管理で、とりあえず株の状態は「問題無し」と合格をもらいました

 

で、

そろそろ水やりを気を付ける時期です

 

まだ新芽は鎧(仮)やゆりかご(仮)の中にくるまれてますが、ちょこっと顔を出している新芽もいます

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まだしばらくはこれ以上伸びてきませんが、これからは「全ては新芽のために」な潅水が必要です

 

さすがに、まだ水やりを増やす必要はありません

タイミングも今まで通り、シナッとなったらでOKです

では、何を気を付ける必要があるのか?

それは、「乾かしすぎない」です

 

今までも何度かクッタリさせてきましたが、もうそろそろクッタリさせてはダメです

新芽を育てる準備期間なので、クッタリする前に触って、柔らかくなっていたら潅水してください

春の葉っぱをいかに美しく展開させるか

 

「水やりを制する者は細辛を制す」と(いうような内容が)古い細辛の資料にも書かれてました

だからといってダバダバやりすぎるとこれまた根腐れによる枯死の原因にもなるのでお気を付けを

新芽がぐいーんと伸びてくるまでは、触ってシャキシャキしていれば水やり不要です

まあ、そんなに極端な状態にさえしなければちゃんと生育して葉っぱも出してくれるので、こだわらなければざっくりでも構いません

ただ、細辛の存在価値は葉っぱなので、研究して美しい葉っぱを追求することを楽しんでもらえたらなぁと思います

 

ちなみに、葉っぱが無くても花でも水やりのタイミングははかれます

花のガク(三角で緑色した三枚のあれ。じつは花びらではないです)も水がきれてくると柔らかくなってシワもよってきます。触っても硬い状態なら潅水不要です

 

んで、

やらかした件

  ↓

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土比較実験中の株

葉っぱが葉軸からカサカサに枯れてきて潅水の目安にならなかったので、けっこう前から鉢底石にしている赤玉土を目安にしていました

いつ見てもほんのり湿っているから大丈夫と思っていたんですが・・・・・・

何気なく芋の状態を確認したら、芋~根っこの周りの土は完全に乾ききっていました

乾かしすぎてミイラみたい

せっかくの芋吹きは跡形もありません

根腐れから回復できないまま今度は超乾燥

悪意は無いけど虐待してしまいました

もっときちんとチェックしていれば良かったと今更ながらに後悔

まだ芋に硬い部分があるので召されきってはいないと一縷の望みをかけて数日水につけて様子を見ます

その後は実験してた土に戻すか安全策で水苔に入れるかはまだ悩み中

 

 

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テラリウム(風味)の細辛(おかめ)はまだ元気です

相変わらず細辛目掛けては水をやらず、コケや他の植物たちに向けて与える水だけで生きてます

 

 

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普通の白黒パンダなカンアオイ、知らん間に葉っぱが何枚も展開してました

ペラペラでツヤツヤでテカテカだからすぐ分かります

葉っぱ隊をめくるとまだ下の方にたくさんスタンバっています

古い葉を切らないと邪魔になるな~と思いつつまあいいかと放置

主役は花だし

まだ主役おらんし

やっぱり細辛とは色んな部分で別物です

 

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こっちはサカワサイシンとパンダのミックス

赤いパンダが咲きます(あだ名:赤パン)

こちらも新芽が伸びてきてます

写真は撮ってないけどまた別のカンアオイは新芽まだ動かずで、細辛と同じ状態

カンアオイ同士でも年間スケジュールは種類によってバラバラのようです

開花期の違いや葉っぱ展開時期の違いは自生地環境によるのかな?

ちなみにカンアオイは専門外なので詳しい管理方法や種類等は分かりません

分かるのは細辛の事と、カンアオイでも細辛と共通する部分に限りなのでご理解頂けると幸いです