春恒例、古葉刈り取りの儀が本日匠の手により執り行われました
栽培上絶対やらなきゃいけない作業ではないけど、細辛を古典園芸植物として・装飾品として作るならやらなきゃいけない大事な作業です
汚れた古い葉を落として見た目の良いひと鉢にするために・邪魔な古葉を落として新芽に光が当たるように・新芽に水分と栄養が行くように・古葉に行く手を阻まれて新芽が歪まないように
こういった理由で行われます
タイミングなどは人によるかと思いますが、我が家では新芽がニョキニョキ伸び始めるくらいに、一枚だけ残して切り落とします
一枚だけ残す理由は、葉のしなり具合で水の過不足を見るため
まあ、新芽が伸びてくる頃は乾く前にどんどん潅水してますが
新芽がグングン伸びてきたら最後の一枚を落とします
↓匠の手によりおそろいの一枚っ葉にされた皆さん
↓今回の収穫物
頭突っ込むと青臭くて漢方チックないい匂いがします
↓貧乏性なので、毎回何か使い道は無いかと考えてめんどくさくなって考えるのやめてます
求ム!活用法!!
古葉刈り取りの儀と同時にやる、もう一つの大事な作業
巻き込み事故葉救出大作戦です
よく見るのが(まあだいたいこのパターンばかりですが)、花のガクのくるりんってしている間に新芽が入り込んで出れなくなってくちゃくちゃになるパターン
植物だってそうそう弱くはないので大抵自力で抜け出しますが、ごくたまに新芽がちぎれたり半分だけになってしまうことも
数枚の葉で美しく作り上げる細辛において貴重な一枚がブサになるのはいただけない
過保護とは思いつつもハサミもしくは自分の指で邪魔なガクを切り落とします
100均の眉毛用の小さいハサミが使いやすくておすすめ
↓切り取ったガクの向こうから現れた、折りたたまれた新芽たち
これから成長と共にちゃんと広がります
↓花の下にも新芽は隠れている
密集地帯は難易度アップです
ただ、無理はしないこと
刃先が少しでも新芽に当たると、風通しのとてもいい葉っぱが出来上がります
ちょこっとだけハサミで切り込みを入れて指でビリっとガクを破るとか、ガクを切らずにそっと新芽を外すとか、ちょっと様子見をしておくとか
↓一週間以上前にガクを切ったやつ
↓二枚のガクを、どっちを切るか悩んで二枚ともむしり取った後悔はしていない
↓一年前に「刃先を当てた気がする~」で見事に風通しの良くなった葉っぱ
気を付けないとこうなります
この時期のもう一つの楽しみ
それは種の成長
花の中、蕊の下がぷく~と膨らんでいるのが見えますか?
ゴム手袋にめいっぱい空気を入れると手のひらの部分が膨らんで、指の部分がいびつに歪んでくる、あんな感じになっています
こうなっていたら、中で種が育っている証拠
秋咲きのグループはこの時期にこんな確認が取れます
ただし種の収穫はまだ数か月後です
↓花を後ろから見てもほんのり膨らんでずんぐりむっくりになっています
↓雄蕊と雌蕊は元々はこんな風に円形になって身を寄せ合っています
↓細辛では数少ない、春咲きの品種
「都の蝶」の花です
他の品種とは色も形も全然違う
データとして写真に残したかったのに、なんでそんなすみっちょで咲くかな・・・
北斗神拳の伝承者に秘孔を突かれてあべしって言ってるヒャッハーさんみたいになってんじゃん
傷んだ新芽
三株だけ新芽がくしゃくしゃになっているのを発見
↓右の葉がそう。展開したての新芽なんだけどつややかさが無くてまるで古葉のよう
↓同じ株のきちんと展開した新芽
↓株自体が小さな株で新芽もこの一枚だけ。結構早く出始めてたのにもう召されそうな新芽
↓新芽が複数あって、小さな新芽がいくつかくしゃくしゃに
↓全体。大きめな新芽はきちんと展開したけど、小さな新芽が複数萎れました
水切れも強光も寒さも考えにくいので、恐らくですが、こないだやった殺虫殺菌剤の影響な気がします
9割9分の新芽には問題が出てないですが、小さくて弱い新芽の一部だけが傷んだので、薬品に負けた可能性があります
急いで防除をやる必要が無い環境なら、もっと新芽が強くなってからやった方がいいのかもしれません
春瓏は着々と新芽を成長させています
殺菌殺虫剤に負けないでくれてよかった
イ㌔
↓細辛は発芽まで一年(弱)
去年の春にまいた天平殿チャイルド
無事生まれました
6粒まいて、発芽したのは2つ(そのうち一つは生育不良で召された)
「まあ、細辛は発芽率悪いし、1回(入れ物ごと)こぼしたしね~。2つ発芽なら上出来」
なんて言ってたら、「3回こぼした。ちゃんと丁寧に拾ったよ(ドヤァ)」
・・・3回かい。よく発芽したね・・・・・・
↓分かりにくいけど、もちろん完全に青軸です
たまに先祖返りで泥軸とか生まれることもあるらしい
ここからしっかり本芸が確認取れるまでは数年
名前がついて大事にされるか、自称マッドサイエンティスト(私)のモルモットになるか
楽しみです
ここ数年、新たな実生に力を入れてこなかった父が(実生を)やる気になっているので、これからの育種がより一層楽しみです
↓また復活させたい品種:無双(むそう)
(双)つと(無)い程の極太の谷を持つ品種
金牡丹からの葉変わりらしいですが、消滅しました
これを実生で作り出してみたい
↓ついでに発見した、昔の春瓏さん
きれいに半分白い
これくらいで安定してくれればいいのにねぇ
葉っぱ色々
もうガッツリ出来上がりそうな葉っぱも出てきました
三光錦さん、今年もきれいに色を出してくれて何よりです
↓玉霰は今のところそんなに首長族にならなさそう?
でもこいつら油断するとあっという間に豆苗みたいに伸びてくる
↓地味な長盛殿も新葉の頃は美しい
↓比較的若い品種の中ではこれくらいでも伸びてる方です
まだまだ開きそうにはありません
↓去年の葉ですが、襟合わせが美しいおかめを発見
今まで全然気づかなかったです
芸が悪すぎて目が素通りしていた模様
芸の出来:100点満点中2点くらいかな