かなりマニアックな雑学記事になってしまったので、暇つぶし程度に見てみてください
他の植物がどうかは分かりませんが
細辛の花と新芽は皆各自、鎧持参で生まれてきます
この、花の根元にへばりついている色の濃いものが花の鎧です
細辛において、特に呼ばれ方はありませんが、こちらでは鎧(仮)と呼んでいます
他にはSPや揺りかごといった認識でも構わないと思います
この鎧、花芽や葉芽が出てくるときにそれらを包み込むようにして先に出てきます
硬く丈夫で、出てきたときに石に当たっても問題なく、花芽や葉芽を抱えたまま大きくなります
そして、いずれ花芽や葉芽は成長して鎧よりも遥かに大きくなっていくのです
こちらは葉っぱの鎧です
この硬い鎧の中に来年一年を彩る葉っぱが入っています
これも葉っぱの鎧です
もうすでに葉っぱが成長して鎧より大きくなっています
冬の間は冬眠するので、だいたいこの大きさのまま春近くまで過ごします
鎧と葉っぱたち
ただ、基本の出来方としては「一つの花に一つの新芽」です
それがこちら
こういうのは鎧というより揺りかご的な感覚でしょうか
鎧に守られて育った花の根元に葉っぱの揺りかごがあって、その中で新しい葉っぱが守られています
色の濃いのが花の鎧で、薄い方が揺りかごです
鎧(下の矢印)を開いてみると、中に葉っぱ(上の矢印)が確認できます
※気になってもあまり触らないであげて下さい
こちらでも写真のために開いただけです
古い資料を見ていると、花は邪魔になるので取ってしまえという言葉がありました
意図があってのことかもしれませんが、
こちらからするととんでもありません
来年の主役をつぶして、来年どうするの?と思います
理由が無い限り、絶対に花は取ってはいけません
変わりver.
これ、どんな状態か分かりますか?
実は本当は花になるはずだったのです
右側のとがっているのが花の鎧で、その中に本来は花ができるはずだったのが何らかの理由で花ができず、代わりに揺りかごにくるまれた葉っぱが存在しているというわけです
鎧の中にある豆みたいな形のが揺りかごで、その中に葉っぱがあります
変わりVer.パート2
花の根元にへばりついているのが揺りかごです
この中に葉っぱがあります(上の方で開いた写真のやつです)
では
右側のごついのは?
鎧?
いえ
れっきとした葉っぱです
土をどかしてみると花と一体化して生えています
本芸が出ないわき葉と本芸が出るうれしいおまけの出方の違いまでは今まで確認はしてこなかったのですが、葉の表面を見る限り、この小ささで模様が確認できるのでおそらく本芸が出るうれしいおまけになると思われます
白雪。こんな幼くても霰斑が確認できる
最初から葉っぱとして生まれてきたのか、花の鎧が葉っぱになったのか・・・
今まで誰もそんなことには興味が無かったので分かりませんが、
この辺りを研究したら第一人者になれるかもしれません
かなーーーーりマニアックな匂いはしますが・・・
花の左に小さなとうもろこしのような物体があります
おそらく花芽だろうと思われますが、異常に黄色いのでもしかしたらこのまま枯れていくかもしれません
無事葉っぱが育つまでもってくれればいいのですが・・・
要観察です
これは矢印が鎧で、左にある小さな粒が鎧から出たばかりの葉っぱです
あいかわらず我が道をゆく雪光殿
これらは雪光殿の新芽たちです
普通の出方をしていません
普通は芋のサイドから新芽が出てきます
雪光殿だけはダイレクトにてっぺんから新芽が出てきます
そして
今までの写真のように今はまだ鎧に包まれているか少しだけ葉が顔を出しているかの状態ですが・・・
雪光殿だけは
こんな感じです(下についているのが鎧)
これから冬眠期に入るのにどこまで行くんでしょうか?
「伸びたい時期が伸びる時期。出たい場所が出る場所。季節感?ルール?何それ?自分の好きにして何が悪いの?」
そんな声が雪光殿からは聞こえてきそうです・・・
ちなみに、雪光殿は葉が育つ過程で曙斑といって黄色くなるのがほとんどですが、よーく見るとこれも葉先がうっすら黄色くなっています
この先曙斑が出て美しい黄色になるかもしれません
ちょっと色あせてますが雪光殿の幼葉たち
右はもちろん、左の葉は爪の半分の大きさしかないのに、しっかり蝶と谷が現れています
しょぼしょぼ蝶ではありますが・・・
本葉・わき葉・幼葉の区別なくどの葉でも安定して芸が出やすいのも雪光殿の面白さです