古典園芸植物 細辛の世界

四代続けて細辛の栽培、品種作出をやっています。細辛の未来を危惧して、途絶えさせないためにも品種の紹介や栽培方法の情報放出をしていこうと思います。

ハイドロ隊、一時解散

3月に一番隊を立ち上げて、約7ケ月

順調に数を増やしてきたハイドロ隊はついに解散の運びとなりました

きっかけは福恵比寿の根腐れ発見

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園芸JAPANという本の目次ページにも使っていただいたお気に入りの作なのですが、普通に鉢植えにして療養中です

↓今はこんな状態

水切れしているわけではありません

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この福恵比寿、ハイドロの時に下の方で根っこが生い茂っていてとてもいい状態でした

ですが、ある日突然上の写真のようになり根っこを確認したところ、途中で根腐れを起こしていました

グラス内の様子としては、下の方には水は無くそろそろ潅水というタイミングだったのですが、途中のところが水浸しで、そのせいで根腐れをしたようです

このハイドロに使った粒はそれ用の粒ではなく化粧砂と水槽の底石なので、多孔質ではないためハイドロに合わなかったのかなあというのが推測です(ようは人災)

↓福恵比寿の根

根腐れを起こして瀕死の状態

この下はものすごくいい状態だったので人間側はそれに騙されていました

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これをきっかけにいくつかのハイドロ隊を確認していくと、根っこの状態の悪いものもいくつか・・・もちろんいい状態のものもあります

一旦ハイドロを減らし、一部の株を残して大半を土で作り直すことにしました

ごく一部ですが、根っこの様子を撮影したので載せていきます

 

3/17立ち上げの雪光殿f:id:megumiio:20201010175834j:plain

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↓立ち上げ当初の根っこの様子

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3/17立ち上げの玉霰

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↓立ち上げ当初の根っこの様子

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6/30立ち上げ 瑞玉宝(立ち上げ時の写真無し)

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6/30立ち上げ 玉霰(立ち上げ時の写真無し)

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6/30立ち上げ 白雪(立ち上げ時の写真無し)

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その他色々

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根腐れがひどいのが多い

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↓根っこの本数は問題ない

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根腐れがひどい

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↓解散のきっかけとなった福恵比寿でも見られた、根っこの途中が根腐れしている状態

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↓全く別の株ですが、福恵比寿も外から見た感じはこんな風でした

しっかり根っこが育っていってるように見えたのですが、実は・・・(ノД`)・゜・。

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6/23立ち上げ 玉霰(立ち上げ時の写真無し)

私の棚で管理していて、潅水のタイミングは適当(気まぐれ)

潅水も、萎れきるまでやらなかったり、水が残っていても他の植物のついでに水を足したり・・・

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色々な品種をハイドロカルチャーにして分かったことは、絶対合うわけでも絶対ダメってわけでもないってことです

どれが合ってどれが合わないかの法則はまだよく分からないですが、少なくともカンアオイカンアオイに近い性質があり水を好む雪光殿や玉霰は合うようです

あとは個体差かなぁと・・・・・・

さすがに品種ごとの違いを比較できるほどは作っていないので

 

最初はグラスの容量の5分の1を足し水していましたがおそらくそれだと過湿を嫌う細辛には多いようです

最後の方は9分の1くらいにして、さらにその後は霧吹きで保湿しています

父管理では霧吹き、私管理では普通に足し水する感じにして引き続き様子を見ていきます

ハイドロ自体はあきらめていないので、練り直してまた増やす予定です♪

 

ついでに

6/23立ち上げの玉霰

日向土と赤玉土(小)で作った株

なかなかいい状態の根っこです

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おまけ

面白いものが撮れまして

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お分かりいただけただろうか

 

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芋の左端に新芽が出ています(下の写真では右端)

いわゆる芋吹きです

特に左端の新芽はざっと数えて20年以上前の芋から出ています

(ぼこぼこしている節1つが一年の成長分で、芋が黒い側が古い)

芋を切り離して(根伏せという)新たに植え付けて葉を出させて(芋吹き)株数を増やすことができますが、今回はやりません

でもせっかくなので普通縦に入れる芋を横に寝かして新芽が出てきやすいように植え付けます

f:id:megumiio:20201010225839j:plain春の再会を待ってるぜ!!

 

朗報

例の瀕死の福恵比寿が、この記事を下書きした次の日に起き上がってました

葉っぱは汚くなってしまったけど、順調に根っこが復活している模様です

日向土などで水はけをハイパーにしてかなり乾かし気味に管理しています

来年の新芽に期待!!

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