古典園芸植物 細辛の世界

四代続けて細辛の栽培、品種作出をやっています。細辛の未来を危惧して、途絶えさせないためにも品種の紹介や栽培方法の情報放出をしていこうと思います。

特殊な細辛 雪光殿の特徴まとめ

現在、数十種類の細辛を育てていますが

中でも特殊すぎて特別扱いで育てているのが雪光殿です

最近雪光殿の寄せ植えをゴッソリ植え替えて写真を撮ったので

品種紹介などで特徴をチラホラ書いていますが

改めて写真付きでまとめていきます

 

[特徴]

①花がほとんどつかない

 通常は小さめの株でも花がつく

②葉っぱの数が多い

 通常はある程度株が大きくならないと葉の数はたくさんにならない

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これで1株です。そんなに大きな株ではないですがたくさんの葉がついています

下の方にある小さな葉は秋葉です

③秋葉がどんどん出てくる

 通常は秋に花がどんどん出てくる

④小さな株でもどんどん勝手に分かれていく

 通常はある程度大きな株にならないと勝手に分かれない

⑤茎の根元と花の色と新芽が薄い黄色

 通常はどれも緑

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左が別の品種、右が雪光殿です

左は根っこギリギリまで緑で、花芽も緑です

右はうっすり黄色がかっていて、いくつかある新芽も黄色です(花ではない)

ちなみに写真では分かりづらいですが根っこも雪光殿は黄色っぽいです

⑥斑の出方でその時々で品種名が変わる

 通常は芸の良し悪しはあっても品種の変更はない

(新しい芸で毎年固定して出れば新品種となりうる)

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全面にたくさん斑が出ると春粧(はるのよそおい)と呼ばれます

斑の出方次第では金兜(きんかぶと)と呼ばれることも

 

斑の出現についての説明

観葉植物である細辛、中でも雪光殿を栽培するにあたって、

一番の楽しみは斑の出現ですが

どういう状態なら斑が出るのか

出やすい株はあるのか

など

まとめていきます

 

まず、出やすい株・出にくい株は正直まだ分かっていません

これからもっと増えていけば個体差は見えてくるかもしれませんが

そこまでの株数にはまだ至っていないのが現状です

 

ただ、分かっているのは

小さい株だと葉も小さく、そういう株は斑が出やすいということです

それが春粧や金兜になるほど斑が出るとは限りませんが

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この鉢には雪光殿が3株入っています

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今ある中で一番たくさん斑が出ているのがこの葉です

残念ながら全面にたっぷり出ているわけではないので春粧とは言えません

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玉のように見えるのも小さな斑の集合体です

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これはどちらも一株です

このくらいのサイズの株やもっと小さい株がいくつかあるので

来年この中のどれかが春粧や金兜になる可能性はあります

でも

来年出たからといって

再来年も出るとは限りません

来年は春粧→再来年は雪光殿→その次はまた春粧・・・と繰り返すこともあれば

数年続けて春粧→喜んでいたら次からはずっと雪光殿・・・

ごくたまにしか春粧にならない、ずーっと雪光殿・・・ということもあり得ます

斑の出現は完全に予想不可能です

まさに運試しのような品種で

そこが初心者からマニアまで誰でも楽しめる部分でもあります

 

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今回1株だけ大きいまま保っている株があったので

勝手に割れないことを祈りつつそのまま育ててみます

株が大きければ花がつきやすくなるのでそれを期待します

 

もし来年無事花がついたら、

レアキャラなので写真を撮ってアップします!

 

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