古典園芸植物 細辛の世界

四代続けて細辛の栽培、品種作出をやっています。細辛の未来を危惧して、途絶えさせないためにも品種の紹介や栽培方法の情報放出をしていこうと思います。

交換会での戦利品を解体してみた

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左:葵錦 右:おかめ

 

まずはおかめから

 

ところどころに

どちら様ですか?って芸の葉が(-_-;)

 

それよりも気になるのが

ゴッワゴワの葉

やたら分厚くてガサガサしてる(-"-)

野良でも生きていけそうなほど野性味あふれる葉っぱです

完全に肥料のやりすぎです

栄養過多です

甘やかされてピザとコーラで育ったアメリカの子供かって感じです

 

鉢から出してみると・・・

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ちょっと短いけどボリューミーでなかなかしっかりした根っこです

いや

むしろ

ボリューミーすぎるわ!

絡んでて根詰まりまで一直線

 

いらない葉を落として株ごとの根っこのボリュームを減らすように株分けします

根っこがどこからついているか確認しながら割る場所を選ぶんだけど

まるで発掘作業

かき分けてかき分けて絡まり合った根っこをちぎらないように慎重に引きはがしていきます

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 少しだけイラつく指先?

 

すると

なんということでしょう

あの大きかった1株が

色々なサイズの5株に

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一番左の根っこがまだボリューミーな株からは「根伏せ」といって根っこだけの株を1株作れますが、そんなに株数増えても困るので今回はやりません

株自体が大きくなって根っことのバランスがよくなるのを待ちます

 

水は適正量もらってたようで健康的な根っこなので、肥料の量を減らして

来年は繊細な葉っぱが出るようにします

 

次に葵錦

こちらもうちから出ていった品種で、人気品種らしいのですが

全部出してしまって1株も残ってなかったのでどうしても手に入れたかった品種です

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ちょっと小さめの葉でうねってますが、

地色の濃さといい、斑芸の出方といい、葵錦としてまあまあ申し分のない芸です

こちらも肥料が多くて多少ゴワゴワしていますが

優秀な株をゲットできました

ワクワクしながら鉢から出していきます

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・・・・・・・なん・・・だと・・・

根っこが少ない・・・

この葉の枚数で・・・この・・・根っこ・・・

oh・・・

水もらいすぎて根腐れ状態

出てきているべき新しい根っこもほとんどいない・・・

いつ逝ってもおかしくない状態でまだ生きてるのは

しっかりゴツく成長している芋のおかげです

ここがひょろひょろだったらきっと

この子には出会えていませんでした

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美しい株になるポテンシャルは秘めているので

健康体を目指して丁寧に世話をしていきます

来年の春がかな~~~~~~り楽しみです

 

ついでに衝動買いしたパンダさんも大きな鉢に植え替えました

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根っこほどき中

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気になるところはあるものの健康そうです

来年の開花が楽しみ

 

 

今回の教訓

肥料のやりすぎはゴワつく。

肥料もカロリーもほどほどに。