古典園芸植物 細辛の世界

四代続けて細辛の栽培、品種作出をやっています。細辛の未来を危惧して、途絶えさせないためにも品種の紹介や栽培方法の情報放出をしていこうと思います。

細辛の成長の遅さは驚異的

この矢印で示されている節から節が一年間で成長したぶんです

だいたい2ミリくらいでしょうか

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種から発芽した場合、双葉の段階で一年間過ごします

その後数ミリずつ成長していくのです

当然

ある程度株が大きくなるまで立派な葉もつきません

当然株分けなどで増やすこともできません

 

なので、細辛はなかなか増やすことができないのです

新しい品種を作ろうと思ったら10年クラスでかかります

 

こういう理由で細辛には希少性があるのです

 

細辛の根っこは漢方として今も使われています

今はどうか分かりませんが、

昔は根っこがかなりの高値で取引されていました

そりゃそうですね

一年かかって数ミリしか伸びないんじゃ

需要に対して供給が追い付くはずありません

今と違って安く手に入る色んな薬なんて無かったでしょうし

 

栽培家泣かせの植物です

もっと気合い入れて茎伸ばせよと言いたくなります

でも

成長が遅い分なのか、とても長生きするらしいです

江戸時代からの株がどこかにある可能性もあります

もし見るチャンスがあれば

どんな姿なのか

どのくらいの大きさなのか

一度見てみたいものです