古典園芸植物 細辛の世界

四代続けて細辛の栽培、品種作出をやっています。細辛の未来を危惧して、途絶えさせないためにも品種の紹介や栽培方法の情報放出をしていこうと思います。

根っこと鉢サイズ

今回は根っこの様子と鉢のサイズについて書いていきます

植え替えしてみたら、根っこが何かヘン(ガチでヤバい場合はまた別)

って時の鉢選びの参考にしてもらえたらと思います

たくさんの芋吹きも見つけたのでムダにしないための植え付けの様子も載せていきます

 

ケース1:怪奇!!曲がった根

お分かり頂けるだろうか・・・・・・

真っすぐ下に伸びた根が途中でなにかから逃れるように右へと曲がっている様子が・・・・・・

左側に一体何があったというのでしょうか

 

・・・・・・・・

 

ただ単に鉢が狭かっただけです

鉢底まで伸びきった根っこが行き先を無くして曲がってしまいました

根っこが曲がること自体は芸の出来には関係ないですが、快適な住環境としては良いとは言えません

少し深さがあり、さらに鉢底がちょっと広めになっている鉢を選んでお引越し頂きます

 

鉢の直径はこんな感じ

 

鉢底石(赤玉中)と水苔敷いてから置いてみた感じ

植え付ける時はもうちょい上に引き上げるので、根っこがこれから伸びる先はゆったり広々空間に

心ゆくまでモジャモジャになってもらいましょう

ただし、大きすぎる鉢はもちろん禁物

過湿が嫌いな細辛、根腐れします(実体験あり)

 

 

これらも狭い鉢に入ってた子たち

右端は分かりやすく曲がっています

左と中央は曲がってはいないものの、上と同じように途中で黒くちぎれたみたいに

根が伸びる空間が無い為、伸びきれずに途中で成長が止まってしまっています

また、太い根がたくさんある割には、細い根が少ないです

 

こちらは適正なサイズの鉢で育った子たちです

上と比べて株が小さい分、根っこの本数は少ないですが、白い根っこが心ゆくまで長く伸びています

深い鉢に植え替えて伸びる空間を作ってあげればこのようなすらっとした根っこになります

ちなみに、潅水が多いのとは関係ないそうです

 

ケース2:長さ至上主義ガチ勢

そりゃ、根っこには自由にどこまでも伸びて頂きたいですが・・・・・・

君の株サイズでこの長さ、いる?

鉢からあけた時にとぐろ巻いてたらしいです

よく根先が枯れなかったなと感心

まあ、環境と生育はいいということです

透明のプラカップで土実験やったときもカップの底でとぐろ状になっていたので、環境次第ではうまいこと巻いてくれるもよう

こういう場合の植え方は、普通にぐるりとまたとぐろ状にすればいいです

分かりにくいかもですが、下の写真みたいな感じです

鉢底石など、敷くもの敷いてからその上でぐるりととぐろ状にします

(植え付け途中の写真は撮り忘れ)

以前はこのような分不相応の長い根っこはバシバシ切っていたそうです(全く問題なし)

私は根っこ絶対切りたくない勢なのでこのまま植えます

 

ケース3:緑化

根っこの元が緑になっています

浅植えするとこうなるとのこと

問題ないので、このまま土の中に普通に埋め込みます

 

 

芋吹きありの時の植え付け方

今回の植え替えメンバーの中で二つが芋吹きまみれだったので、芋を横に寝かすような形で植え付けました

現役葉っぱが傾いてますが構わんとです

↓新品種の蘇雪さん

現役葉っぱがクタンクタンのまま復活の兆しが無かったので、ヤバイ・・・ヤバイ・・・と思っていたら、鉢からあけてみたら芋吹きいっぱい

心配して損しました

葉っぱクタクタの原因も、途中でかじられたか何かで軸の一部がダメになってるだけ

葉っぱ、兵糧攻めの状態でした

その下は超元気!!

これも芋吹きしやすくするために芋を横に寝かせて植え付けます

浅い鉢だと上の方の株みたいに根っこが伸び切れないので、普通の深い鉢を選びます

↓芋吹きを考慮せず、普通に植えた場合、芋は縦長になります

下の方になってしまった芋吹きは深くなってしまうので出てこれないことも

↓完成目前の芋の様子です

↓隙間からほんのりと芋吹きが観察できるくらいにオフトゥンをかけて完成

↓と思いきや、「もっと土かけて」と言われ、厚めの掛けオフトゥンを献上しました

もう観察できません・・・・・・

春になって、いくつ芋吹きが出てくるか楽しみです